「正しい歯磨き」は誰にでもできる自己投資!適切な口腔ケアで80歳までに90万円の節約効果?
『やっぱり歯はみがいてはいけない』を読みました。
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やっぱり、歯はみがいてはいけない 実践編 (講談社+α新書)
- by 森昭,森光恵 講談社 2017/06/21
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今年に入って40冊以上の本を読みましたが、その中で一番読んでよかったと思った本です。わたしは20年以上の歯みがきの歴史が変わりました。
歯は大事!と思ってPHILIPSの高級音波歯ブラシに投資して、食後に歯磨きして、正しいケアをしていると思っていました。
だって「手磨きと比べて歯垢除去力10倍」とか謳ってるし。。
日本は予防歯科が保険適応になっていないこともあり、かなりの口腔ケア後進国になってしまっているそう。だから、「みんなと同じようにやっている」と思っていたら、その方法は間違っているかもしれません。
現にプラークコントロールという概念の浸透していない日本人は、ブレスケア先進国アメリカにおいて最も口臭が強烈だと思われているそうです。かなしい。。
長く自分の歯を大切にしてごはんを楽しむためにも、思わぬ口臭で人に嫌がられないためにも、口腔ケアについて勉強してみてはいかがでしょうか。
<<内容>>
多くの日本人がしている「歯磨き」の3つの勘違い
①タイミング:1日3回の食事後すぐ
②目的:食べかすを取り除き口の中をすっきりさせるため
③歯ブラシと歯磨剤を使ってゴシゴシみがく
勘違い1.タイミング
世界的にみると、一般的には寝る前と起きてすぐに歯みがきをする。
唾液が出ない睡眠中に口腔内細菌の塊である「歯垢(プラーク)」が増え(その細菌数は便10グラム分にも相当するといわれている)、
それを除去することが口、そして全身の健康を守るために大切であるという認識が浸透している。
「食べかすを取り除く」ために毎食後に歯磨きをしているのは日本と韓国くらいだそうです。
筆者の森先生は食後すぐの歯みがきは歯の石灰化にも大事な唾液を洗い流してしまうとして良くないとおっしゃってるのですが、
かかりつけの歯医者さんに聞いてみたところ歯科医でも意見が分かれてるとか…。
わたしもあと数冊口腔ケアの本を読んでみようと思ってるので、また追記します。
勘違い2.目的
『食べかすをとること」も大事だが、歯のケアにおいて一番重要なのは「プラーク除去のための口腔ケア」である。
歯ブラシでゴシゴシみがくだけでは、プラークは30%程度しか除去できない。
30%とは。本当かいなという感じですが、PHILIPSの音波歯ブラシ「歯垢除去力は手磨きの10倍」と言えるってことは、
PHILIPSで100%磨けてたとしても、手磨きは10%程度だってことになりますよね(そのへんはやや盛ってるかもしれませんが…)。
勘違い3.方法
デンタルフロス>歯みがき。
歯垢は主にはと歯の間に付着する。
歯間や歯の接着面といった箇所のプラークは歯ブラシでは除去できず、それを直接除去できるのがデンタルフロス。
デンタルフロスには歯と歯の間に「唾液の通り道」をしっかり作り、唾液が最大限の能力を発揮できるようにするという役割もある。
唾液は副作用が一切ない天然の歯磨剤であり、殺菌作用、消臭効果がある。
口臭の原因の多くがプラーク。歯磨きだけでは足りないようです。
デンタルフロス意味ない説?
4〜13歳の子供808人を対象とした研究では、自分でフロスをしても虫歯予防には効果がなく、フッ素の方が効果があったそう。
これをもとに「デンタルフロス意味ない説」がでているようなのですが、この論文には「専門家がフロスをしてあげた場合には虫歯を40%も減らせた」とも書いてあります。
子供に限った研究で言えるのは「子供が自分で」やっても効果がないということで、実際専門家が上手にやれば効果が確認できたのです。
やってみるとわかるのですが、デンタルフロスを上手く使うのってけっこう、いやかなり難しい。フロスが難しくて、効果的にできている一般人がかなり少ないっていう可能性は全然ありそう。
効果は歯並びなどにもよるかと思いますが、少なくとも自分でフロスしてみて、プラーク取れてる!ってなれば意味があるということだと思います。そのプラークが口臭や歯周病の原因なのですから。
実践編
・ケアの際、出血があるからといってフロスや歯間ブラシの習慣をやめない
フロスを続けていくと、炎症の原因である歯垢がなくなるため炎症が治まってきて、徐々に出血しなくなってきます。
また、プラークコントロールにより歯周病菌がコントロールされても、5日間怠ると元の状態に戻ってしまうので習慣化することが大切です。
続かなかったら意味ない、しかしフロスは難しい。
ということで、初心者はY字でやりつつフロスを練習するのがいいかもしれません。わたしもまだ上手にフロス使えないので、基本はY字使ってます。Y字たのしい。
⇨小林製薬の糸ようじ フロス&ピック デンタルフロス 60本 (おまけ付き)
フロスに挑戦する場合。初心者は最初はワックス付きがいいそうです。まぁできるでしょと思ってワックスなし買ってみたけど、すごく難しいです。。
⇨ライオン クリニカ アドバンテージスポンジフロス 40m×2個 (青・緑・オレンジ・クリアのうち1色。色はおまかせ)
とにかく、修行あるのみ。サンスターのホームページに細かく使い方載ってたのでご覧あれ。これだけで難しさがわかるはず。。笑
・歯石を取るには歯医者さんでの専用の機器による施術が必要
歯石は歯垢が唾液に含まれるカルシウムやリンなどのミネラル成分と結びついて石のようになり、歯の周りに沈着したもの。
そこに細菌が棲みつき、毒素を出し続ける。その毒素が歯の炎症を引き起こし、腫れと充血が日常化して、少しの刺激でも出血してしまう状態になる。
2-3か月に一度、歯医者さんでケアしてもらいましょう。
・虫歯予防を期待するならフッ化合物配合の歯磨剤を
前述の論文でも上手くフロスできなくても、フッ素で虫歯の予防効果があったと書いてありましたね。こちらが歯医者さんおすすめのフッ素化合物配合歯磨剤。
わたしも以前知らずに使っていたことがありますが、そんなにクセはなかったと思います。またこれにする。
・キシリトール配合率100%のガムやタブレットってどうなの?
キシリトールには虫歯予防効果が認められています。
妊婦が歯周病に罹患している場合、低体重児および早産のリスクは7倍にもなるといわれています。これはタバコやアルコール、高齢出産よりもはるかに高い数字。妊娠中にキシリトールを摂取していると、生まれてくる子供への虫歯菌の感染が抑えられるというデータもあります。
以上のことから、この本ではキシリトールがおすすめされています。
ただし。
キシリトールなどの糖アルコールは肥満の原因になるかも?っていう説もあり。リンク貼るのはちゃんと調べてからにしますね。
ちなみにマウスウォッシュは、口の中の良い菌まで殺してしまって糖尿病のリスクが跳ね上がるかもって言われているので、あえてしないほうがいいかも。
うがい薬や消毒薬が正常な細胞にダメージを与えて逆効果だということは、医療現場でも常識。口の中をむやみに殺菌しないほうがいいというのは筋が通っていると思います。
こんな感じで。
ご紹介したやっぱり、歯はみがいてはいけない 実践編 (講談社+α新書)におすすめグッズとかグッズの選び方、細かい使い方とか色々載ってるので、ご興味のある方は是非。
ちなみに前作の「歯はみがいてはいけない」は読んでないのですが、「やっぱり〜」の方が具体的なケアを中心に書かれているみたいです。
よきデンタルケアライフを〜。